SHOP情報

戻る


チベット暦正月 『ロサル』

ロサルのために、2ヶ月前から準備を始める場合もある。
地域によってロサルの時期に相違もあるが、
どこのチベット人にとっても年に一度のビックイベントで
あることに、変わりはない。一般的には2〜4週間ほど
休みとなり、その期間は毎日のように飲んで食って
歌って踊って…どんちゃん騒ぎの日々。
そして、忘れてはならないのが「チュンジェ」=「巡礼」だ!


グツェ(9種の野菜等)

【大晦日】

チベット暦の12月29日の夜には、「グトュ」というお吸い物を食べる習慣がある。日本でいうと年越しそばにあたるが、チベットでは大根の千切りと小麦粉を練った水団だ。その中に「グゼェ」(大根を併せた9種の食物)と、占いをする為に団子の中に、黒い石、白い石、根菜、豆、唐辛子、塩、干し梅、炭、羊の毛を入れ、これを家族それぞれのグトュのお椀の中に一個ずつ入れて配る。そして、それぞれ団子の中に何が入っているのかを見てその人の性格を占うという訳だ。例えば、黒い石ならケチな人、白い石なら心が清浄な人、という風に。

悪霊祓いの為、少しグトュックを残す。そして、小麦粉を練ったものをそれぞれ手に握り、体に軽く触れ、邪気などを追い払う。その後、残したグトュックとその小麦粉を、悪霊が存在すると云われている三叉路へ置き、爆竹に火をつけ、お祓い終了となる。

 

【ロサル初日】

ロサル初日の朝は早い。4時に起き、まず水を汲みに行かなければならない。そして水道の蛇口に(田舎なら井戸や川辺で)カタと呼ばれる祝いの白い布を掛け、お香を焚き新年を祝う。その後、おせち料理の準備を始める。チュメー(バター灯明)に火をつけ、祭壇に水を供える。


ロサルの祭壇


ドソ・チェマ

左:チェマ (ツァンパとバターを混ぜ合わせたもの)
右:ド (チンコー麦)

【ロサル 祝いの儀式】

@【チェマル】チェマを手に取り、まず空へ向かって神に捧げ、幸せを祈り、その後口へ含む。
A【チャンプ】新酒を神に捧げる儀式。チベット濁酒のチャンを注いだ器の中に、左手の薬指を少し浸し、空に向かって弾く。この行為を3度繰り返し、3度目に弾いた後、指を舐める。


【チベットのおせち料理】

●ドュトュック
ヤク肉を入れた麦粥
●ドゥマ・ディスル
バターと砂糖で味付けした根菜「ドゥマ」の混ぜご飯
●グワンデェン
チャンにツァンパと砂糖を入れ煮た甘酒


左上:ドュトュック 右上:グワンデェン 下:ドゥマ・ディスル



ロサルのネチュンゴンパ
ロサル初日のジョカン寺

チュンジェ】(巡礼)

おせち料理をお腹一杯頂いた後は、ジョカン寺に家族で参拝に出かける。
しかし、遠方から多くの巡礼者がロサル前日より外で寝泊りして参拝の順番を待っているので、ラサの人はジョカン寺の巡礼路をコルラ(右回りに巡礼)するのみの人も多い。ジョカン寺近辺には、晴れ着で着飾った多くのチベット人達が新年を祝う為、そしてコルラをするために集まっている。

初日は家族で家で新年を祝い、その翌日の2日目より親戚や友人などを家に招いたり或いは自分が出かける…という風に、皆で新年を祝う。男性はマージャンに燃え、女性はカプセというチベットの揚げ菓子などを口にしながらお喋りに花を咲かせる。しかし、最近は女性もマージャンをする人が多いようだ。

ロサルには長い休みを生かして、初詣を兼ねたチュンジェ(巡礼)にも多く出かける。
この期間、ラサはどこの寺院も参拝者で一杯だ。何時間も並んで待つのは当たり前ということで、連れとお喋りしながらチベット人はのんびりと構えている。

チベット暦の1月15日が明けるとロサルは終わりで、祭壇の御供えなどもその日以降に下げられる。
また、正月気分もほぼ抜けてきて仕事を始める人も出てくる。

チベット正月の鉄則……それは、思いっきり『楽しむ』に尽きる!


戻る